次に外装用の石材に用いられる各種の汚れ防止処理について簡単に解説する。
(1)表面処理
表面処理剤の耐川年数はせいぜい2, 3年である。したがって、いくら表面処理を行っても、大理石やライムストーンを外壁に使うこと自体が本筋ではない。どうしても使いたいのであれば、後のメンテナンスコストはかなりかかることを発注者によく説明し、了解のうえで使用すべきである。
(2)裏面処理
裏面処理は根石の裏込めによるエフロや、結露によるシミを防ぐために行われる。前者に対しては、ある程度効果は期待できるものの、そもそも裏込めモルタルの量を適量に抑えていればそれほど心配いらない。後皆に対しては、「やらないよりはマシ」といった程度である。現場では常に予期せぬ事態が発生し、その場で石を加工して調整することが多い。つまり、工場で裏面処理をしても未処理部分が出来てしまう。結露対策としては、石と体との間に現場発砲ウレタンを入れるとよい。もっとも単価的にはかなり高額になる。また、石を押し出してしまう恐れもあるので注意が必要だ。 |