石材店・石・建築石材『全国建築石材工業会』
 


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(1)使用石材
石の寸法が大きいと、反りや耐風圧性、石材単価に問題が生じ、小さいと金物単価や施工手間が高くなる。こうしたことを考えると、おおむね0.5u/枚くらい、石厚}は25-30oくらいが適当だ。ただし、 低層部に施工する場合、石の寸法を考慮すれば20o厚も使用できる。ダボの位置は、強度計常上.は両端からそれぞれ、石材の横幅寸法の1/4になるが、現実には両端から50,100,200oといった分かりやすい寸法で施工している。

(2)目地
乾式工法においては目地は非常に重要だ。地震時に石が動ける範囲が目地幅で制眼されるからだ。目地幅はその建物の設計層間変位価と使用する石の寸法で計算でき、おおむね6〜8oくらいになる。石がある程度動けないと意味がないため、当然シール目地になる。

(3)アンカー
強度からいえば圧倒的に先付けアンカーがよいのだが、現実にはRC躯体打ちの前にサッシ図と、石の割り付け図を決定しておくのは無理なので、後施工アンカーが多い。後施工アンカーには大きく分けて2タイブある。1つが打ち込むことでアンカーの奥の部分を広げる役目をする 楔が独立しているタイプ(グリップアンカー)で、もう1つがその楔と取り付け用のボルトが一体になっているタイプ(ボルトタイプアンカー)である。信頼性は後者の方が優れている。

(4)ファスナー

取り付け金物(ファスナー)は、1次金物方式と2次金物方式がある(図1)。1次金物方式は張り代が小さく施工できる(石裏から体までが50o以上)。 また、金物の垂直を出すのに調整ボルトで調整するので、理論的には非常に位置決めできる。ただし、@実際には金物を取りつけるのに下げ振りや水順器はほとんど使わない、A調整ボルトがあるため体と金物の間に空間ができる(その空間を止水材などで裏込めしなければならず、手抜きの対象となる)、といった理由によって施工業者による品質のバラツキが出やすい。2次金物方式は張り代が大きくなる。(石裏から体までが70o以上)。また、L型の1次金物を体に直接アンカーで取り付けるため、施工によるバラツキは小さくなる反面、金物の垂直性は体精度に依存するので、高い体精度が要求される。

(5)サッシとの取合い
サッシとの取合いの目地は10oくらいにすべきだ。現在、ほとんどのサッシが鉄筋などを介して体に溶接で固定しているため、仮付けの位置からずれが発生しがちだからだ。このずれを吸収するためには10o位が適当だ。